資金ショートまで残り2ヶ月。
赤字企業を3年で営業利益8,000万円へ再生

企業情報

  • 業種 セキュリティ会社
  • 従業員 30名
  • 事業状況 売上3億円/営業利益赤字

ご相談時の状況

  • 状況① 2ヶ月後に資金繰りが逼迫
  • 状況② 新規事業による起死回生を検討
  • 状況③ 既存事業の基盤崩壊

取り組みと成果

  • 支援期間 3年
  • 売上 3億円→6.5億円
  • 営業利益 赤字→8,000万円

本質的な課題(INSIGHT)

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当初は新規事業によるV字回復を検討されていました。しかし分析を進める中で見えてきたのは、新規事業の不在ではなく、既存事業の収益基盤や組織運営に課題があるという事実でした。

本来強みであった既存事業の立て直しを後回しにしたまま新規事業へ投資しても、経営課題は解決できません。まずは既存事業の収益性改善と、幹部が主体的に経営へ関わる組織づくりが必要な状態でした。

アプローチ

短期

  • 資金ショート寸前に陥った原因分析
  • 再生チームの選定と編成
  • 社長との1on1による立て直しプランの設計
  • 同時に社長のメンタルケア
  • 再生に向けた戦略を再生チームへ伝達
  • 再生チームに向けた勉強会開催

中期

  • 幹部向けの幹部合宿の開催
  • プログラム設計/ファシリテート
  • 幹部・リーダー候補に向けた勉強会(戦略思考メイン)
  • 幹部と共に経営計画の策定
  • 幹部が主体的に目標達成する組織づくり
  • 社長と中長期の方針・戦略立案

経営危機を乗り越えるための再建体制を構築

ご相談当時、同社は資金ショートまで残り2ヶ月という極めて厳しい状況にありました。売上の低下や利益率の悪化が続く中、経営者は新規事業によるV字回復を検討していましたが、現状を分析した結果、本質的な課題は新規事業の不足ではなく、既存事業の収益構造や組織運営にあることが判明しました。

まずは経営危機に陥った要因を整理し、立て直しに必要な重点施策を明確化。その上で、再建を推進する中核メンバーを選定し、再生チームを編成しました。再建に向けて組織の方向性に共感し、自ら変化する意思を持つメンバーを中心とした体制へと再編。価値観や行動に大きなズレがある部分については見直しを行い、一丸となって危機を乗り越えるための組織づくりを進めました。

危機的状況においては経営者自身が強い孤独やプレッシャーを抱えることも少なくありません。そこで社長との1on1を毎日実施し、資金繰りや事業方針だけでなく、意思決定に伴う不安や迷いも含めて整理しながら再建計画を策定しました。

さらに、再生チームに対しては経営状況や今後の戦略を共有し、勉強会を通じて危機意識と当事者意識を醸成。社長一人で会社を立て直すのではなく、幹部と共に会社を再建する体制づくりを進めました。

結果として、短期間で資金ショートの危機を回避し、中長期の成長に向けた土台を整えることができました。

社長依存の経営から脱却し、幹部主体で成長を生み出す組織へ転換

経営危機を脱した後は、再び同じ状況に陥らないための経営基盤づくりに取り組みました。同社では重要な判断や営業活動が社長に集中しており、事業の成長が経営者個人の能力や稼働時間に依存している状態でした。そのため、売上を回復させるだけでなく、組織として成長できる体制への転換が必要でした。

まず実施したのが幹部合宿です。単なる研修ではなく、会社の現状や将来像を幹部自身が考え、議論し、経営者視点を身につける場としてプログラムを設計しました。
その後も幹部やリーダー候補を対象に、戦略思考を中心とした勉強会を継続的に実施。日々の業務をこなすだけでなく、「なぜこの施策を行うのか」「会社はどこを目指すのか」を考えられる人材の育成を進めました。

また、経営計画についても社長だけで作るのではなく、幹部と共に策定。目標設定から具体的な行動計画までを共有することで、経営者から与えられた目標ではなく、自分たちが達成すべき目標として捉えられる状態を目指しました。さらに社長との対話を重ねながら、中長期の経営方針や事業戦略を整理し、短期的な売上目標だけでなく、3年後、5年後を見据えた事業の方向性を明確にしていきました。

その結果、幹部が主体的に経営計画の実行を推進する組織へと変化し、売上の拡大だけでなく利益体質への転換も実現。社長依存から脱却し、組織全体で成長を生み出せる経営基盤を構築することができました。

数字と組織の成果

数字の成果

  • 売上   3億円→6.5億円
  • 営業利益 赤字→8,000万円

組織の成果

  • 幹部主導で経営計画を推進
  • 中長期視点での経営が可能に

INSIGHTによるコメント

A社は、もともと大きなポテンシャルを持っている会社でした。

私たちは、クライアント企業の社長が「起きていることはすべて自分の責任である」と受け止めていることを、支援を行う上で大切な条件の一つとしています。その点において、A社の社長は経営危機を誰かのせいにすることなく、厳しい現実と真摯に向き合っていました。

また、特に印象的だったのは、経営危機の状況を中核メンバーに包み隠さず伝えた時のことです。「それでも一緒に覚悟を決めてついてきてくれるか?」という社長の問いに対し、4名の社員が「ついていく」と即答しました。

当時40名の組織の中で、4名という数字は決して多くないかもしれません。しかし私たちは、この4名の存在こそがA社の最大の資産だったと考えています。それは、社長がこれまで積み重ねてきた信頼や人望があったからこそ生まれたものです。そして、この4名は再建の最前線で会社を支え、現在では幹部・次期幹部として組織を牽引する存在へと成長しています。

私たちは、この事例の成功要因は、優れた戦略や仕組みだけではないと考えています。

● もともと会社に備わっていたポテンシャル
● 現実に正面から向き合った社長の強い覚悟
● 社長と共に未来を信じて歩むことを決めた仲間の存在

その土台があったからこそ、戦略や組織づくりが生き、再建と成長を実現することができました。

私たちINSIGHTは、会社を変えるのではなく、企業が本来持っている力を引き出し、未来へつなげるお手伝いをしているに過ぎません。

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